FC2ブログ


| Home |
君からボクが消える
c101100451_l.jpg

アルツハイマー病を描いた作品。
44年付き添った妻から記憶が失われていく
フライパンを冷蔵庫に片付けたり、友人の前でワインという名前がでてこなかったり・・・
夫ブランドンは、日々少しづつアルツハイマーが進行していく彼女を悲痛な思いでどうすればいいか模索する。
そんな自分の変化を妻フィオーナは自覚している。

ある日、フィオーナは一人で夜まで徘徊してしまうことから施設に入る決意をする。
ブランドンは施設に入ることを反対する。
「君と離れたくない」
施設に慣れるために、入居一ヶ月は面会謝絶という規則が彼をさらに不安にさせる。
一ヵ月後、それが現実となる。
彼女は夫のことを誰だかわからなくなっていた。
しかも同じ施設の男と恋に落ちていた。

施設に入る前にフィオーナは言った。
「あなたはたくさんの女に手をつけたけど、私を捨てはしなかったわ」
「これからは私一人で大丈夫、もう帰って・・・」

必死に彼女の記憶を取り戻そうとするブランドン。
彼が近づけば近づくほど、あざ笑うかのように進行していく病。
ブランドンは昔プレイボーイで彼女に数え切れない苦労をかけている。
「彼女はわざと演技をして私に罰を与えてるんじゃないか・・・」自責の念がそう思わせる。
しかし、考えてみれば病の進行は止まってるんじゃないか、じきに退院できるんじゃないか・・・

そんな都合のいい解釈にクギを刺すように施設の看護師が言う。
「私は捨てられる女の方がいいわ」
「仕事上、逝く人をたくさん見てきたけど、『こんな人生だけどまあ良かった』なんて言うのはみんな男よ・・・」

女が都合良く『港』として長く生きていく辛さを訴えているようだ・・・
「記憶が戻っても一時的にすぎない」最後に看護師が付け加えた。

その後ブランドンは、同じ介護の悩みをもった女性からのデートの誘いを断れず一夜を共にしてしまう。
「人は孤独で、そして寂しい」
ブランドンのその言葉が、その女性の介護からくる心の隙間に響いたのだろうか。
女性から新しい共同生活の申し込みを受け決断を迫られるブランドン。

ラストでは一時的に戻るフィオーナの記憶で
選択の決断が揺れ動くラストを迎える。


夫ブランドンのあまり表情に出さずに目で訴える演技
妻フィオーナの病の進行と共に美しさが失われやつれていく様
そして音楽がたまらなく良かった

ある批評家で
「妻フィオーナを演じるジュリー・クリスティーの美しさが浮世離れしすぎでリアリティーがなく、アルツハイマー病の映画を観ている気がしなかった」とあった。
私は映画を批評できるスキルはまったく持っていないし
私のはただの感想文だ。
しかし、その批評には真っ向からNoだ。

この作品は
「恍惚の人」の森繁久彌のようなリアリティーにスポットを当てたのではなくて
『愛と人の心の弱さ』を描いた作品だと思うので、認知症のリアルな描写はそんなに求めなくていいと思う。
そして、ジュリー・クリスティーの美しさがその『愛』テーマをさらに際立たせてるんじゃないかと思う。


最後にこの作品の監督は女優サラ・ポーリー
20代でこんな作品を撮るなんてすごい。
ちなみに
「ドーン・オブ・ザ・デッド」で主演してた人(知らずに観ていた、すごくおもしろかった、うん)
今度は「死ぬまでにしたい10のこと」と「あなたになら言える秘密のこと」をいつか観よう。


映画TB(0) | CM(2) | top↑
<<さあ今晩 | Home | 試し焼き>>
comments
わぁっ
絶対に見たい。絶対に見る。
【2009/06/06 00:47】URL | さかぽん #-[ EDIT]
さかぽんさんへ
良かったですよ~
観終わって
ほー、この歳でも「できる」んやぁ~・・・
て思いました。(爆)
【2009/06/06 10:42】URL | けんじ #X.B983v6[ EDIT]
please comment














Only Admin
| Home |